28Dec
Kouです。
めちゃくちゃくちゃくちゃ久しぶりに、防御リテラシーの話をします(^^
防御リテラシーの話題が大好きなあなたは、とりあえず最初にこちらを読み返してください。
今回のこの記事は、最近ちょくちょく見かけるこの本についての僕の解釈です。
子どもを守る言葉「同意」って何? YES、NOは自分が決める!
子供向けの本で、意思決定の自由をテーマにしています。
内容が本当に子供向けで、ところどころ不十分な箇所があるので、今のところ良書リストには含めないつもりです。
基本的にはマンガみたいなものなので、一瞬で読めます。
気になる場合は読んでみてもいいと思います。子育てというよりも、自分が一人の小さな女の子になったつもりで読むのがいいような気がします(^^
詳しく知りたい場合は購入して読むか調べてもらうのがいいと思いますが、確か著者は、自分の娘がある日学校で同級生の男の子から突然キスされたと打ち明けられ、それがきっかけになってこの本を書くにいたったと聞きました。
これだけでも、めちゃくちゃ聞き覚えがある話ですよね。
「突然キスされました」
この謎のシチュエーションを、一体僕はこれまでに何度聞かされてきたことか。
未だに理解できないシチュエーションです。
普通は理解できないシチュエーションのはずです。
しかし現実に、
「飲み会で同僚にキスされました」
「職場で抱きつかれました」
みたいな報告(?)をしてくる女性がいるわけです。これだけを訴えてくるのではなく、恋愛相談の中身に描かれる一場面として出てくるだけです。
つまり女性は、それが異常ではないと思っているということです。
僕は以前からこれに激しく危機感を持っていました。
この本には、非常に大事なことが書かれています。
僕が知らないだけかもしれませんが、この本の成人女性向けの本があるべきです。
子供向けだから限りなくシンプルに内容にしないといけません。
そのために端折られているように見える部分がかなりあり、これだけを読んで終わってはいけない作品になっています。
僕がこの作品で最もいいと思ったところは、意思決定を変えていいというところです(^^
本の中では、バウンダリー(境界線)を変えていいという表現になっています。
以前はOKだったけれども、だからといって今もOKを出さないといけないわけじゃないということです。
これを知るだけでも価値があります。
自分に関することの意思決定は、誰のものでもなく、あなただけの権利です。
ところが自分の権利であるはずの意思決定権を放棄してしまったりするんですよね。
この本の要旨としては、人にはそれぞれ許容できる範囲があり、自分の許容できる範囲を相手も同じように考えていると思わないようにしようということがずっと書かれています。
明確な同意のサインがなければNOであるというのも、大事なポイントです。
人と人間関係を構築していく上で、これを理解しておくことは非常に重要なことです(^^
ちょっと気になるのは、この本には意外にも拒否の姿勢に関することがあまり書かれていないことです。
脅されたり、何かの取引条件を持ち出されて、嫌々同意しているのは同意ではないという説明まではちゃんとあります。
しかしそれは同意を求める側の視点でしか書かれていません。
問題は、同意するかしないかを選択する側ですね。
というわけで僕はこの本を恋愛技法としてここに勝手に補足することにします。
明確な同意のサインがなければ不同意である。これは、間違いありません。
しかし、明確な不同意のサインを出さないことによって、同意したと見なされることが日常にはよくあります。
特に女性はそれにさらされがちです。
最もよくある例が、「ホテルにノコノコ着いてきた=セックスを同意した」と見なされることです。
ホテルを彼の部屋とかに置き換えてもいいです。
嫌なら嫌と言わなければいけません。
行きたくなければ、行かない姿勢を見せないといけないんですよね。
応じたくなければ、誘われる場所についていってはいけないわけです。
実は交渉のテクニックでも、この手の方法があるんですよ。
あなたはこれをしたのだから、同意したのと同じことですよねと丸め込んでくる手法です。
あなたは印鑑と契約書をここへ持ってきたのだから、今日は契約することに同意するつもりで来たんですよねと説いてくるわけです。
やっぱりやめますと言えば、心理的に抵抗が生まれますから、実際には不同意だろうと、押し切ろうと思えば押し切れてしまうんです。
具体的な意思表示の仕方には注意する必要がありますが、同意しないことには同意しないとはっきり示す必要があります。
そして示し続ける必要があります。
この本の中に、「こちょこちょしていい?」というマンガがあります。
もしかするとこの本の中で、これが最も重要な部分かもしれません。
嫌なことは、嫌だと言い続けるしかないんです。
したくないことには、決して応じないでください。
拒否の意思決定を出すことは、あなたの自由です。
何らかの理由で意思表示を躊躇すれば、相手はあなたが同意したと勝手に見なしてくる可能性が高まります。
保留なら、保留でもいいんです。
まだ決めかねているという意思表示をしながら、少なくとも同意はしていないと示すことでリスクを回避できます。
この本は防御リテラシーの復習にはすごくいい教材になりそうです。
ただしこれだけでは不十分なので、意思表示をし続ける意識を持ってほしいなと思います(^^
本の中に度々出てくる「ハグしていい?」の同意の例で、「ハグしていい?」と聞かれずに抱きつかれるのは、多くの場合、同意を取らなくていいと思われているからです。
子供のように、距離感が分からずに特に悪意なく抱きついているケースばかりではありません。
私とハグしたければ、同意を取る必要があると分からせないといけないわけです。
そのためには何が必要でしょうか。
ぜひ考えてください(^^
これは関係性の薄い状態に限らず、交際中の男女であっても、あるいは結婚している夫婦の仲であっても変わらないことです。
触られたくないときだってあるわけですから。
結構真剣に考えていい問題だと思いますよ。
実はこの意思表示の問題は、「弱者の戦略」の中でもいくつか織り交ぜて話しているところがあります。
明確に意思表示して回避する姿勢を取るのは、合法なんです(^^
嫌だと感じることをされ続けていると思ったら、何かがおかしいと思わないといけません。
※「弱者の戦略」は、2020年12月31日(木)で新規の提供を終了します。
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kouさん
こんばんは
きゅんきゅんです
こちらに記されている本を読みました。
境界線と同意
私の思いを伝えるために購入しましたが、私が彼にしてしまっていたことにもたくさん気がつきました。ただ謝るのとは違い、言動を正さなければなりません。
しっかり読みます。
同意を得られたら、彼にも読んでもらって、ふたりの境界線をふたりで決めてみたいです。
意思表示を躊躇してしまうと、同意にとらえられかねない。これは気を付けたいです。
ふとした会話の時に、急に意思表示が出来ず曖昧にスルーしてしまう時があります。とりあえず反応しなきゃ、ではなく、ゆっくりで良いから自分の意志を表現しよう、という意識を高めたいです。
『僕がこの作品で最もいいと思ったところは、意思決定を変えていいというところです(^^
本の中では、バウンダリー(境界線)を変えていいという表現になっています。
以前はOKだったけれども、だからといって今もOKを出さないといけないわけじゃないということです。
これを知るだけでも価値があります。』
↑これ、大事ですね!一度OKすると、相手はここまでは大丈夫なんだと当たり前に思うでしょうし、さらに次の段階まで踏み込もうとエスカレートする事も。一度許した境界をさらに線引きしても、おかしくはないですね。相手が「前はOKしたじゃないの!」と訴えてきても、ちゃんと私の気持ちを大切にして、意思表示をする事が大切ですね。